季節を映す美しさ
卓越の技
清水寺へと続く古道、五条通りに「京焼ひらの」ののぼりを掲げた窯元・泰平窯がある。
ショールームになっている店内には多種多様で特徴的な和食器が所狭しと並び、見る人を喜ばせる。
代々続く名窯は、古くから料亭や旅館に器を提供し、料理人たちの創作意欲を支えてきた。
(石物から土物まで幅広く作陶している。説明がないと用途がわからないものも多くある…。)
京料理の歴史と呼応するように進化してきた清水焼の歴史が窯元のうつわには刻まれている。
陶芸では、成形ひとつをとってもロクロやたたら、鋳込みなど多種多様な技法が用いられる。
和食器に欠かせない季節感を表現する陶器の色や絵付けもまた、多岐にわたる。
泰平窯は、様々な料理人のハイレベルな要望に応えるため、これらすべての技法を修める窯元だ。
(いつでも追加製作できるように器のサンプルが多く保管されている。)
決して器用貧乏ではなく、目の肥えたプロフェッショナルを満足させるクオリティを常に提供する。
そのうつわには風格と貴賓が漂い、歴史に名を残す数々の名品を見ているような気持ちにさせる。