うつわの上手な使い方

こちらのページでは多彩多種な陶磁器の特徴と取り扱い方法についてご紹介します。

日常の使い方やお手入れ方法に役立てていただければ幸いです。

少し長文になりますが、安心してお使いいただくために、ぜひ最後までお読みください。

 

【焼き物の種類】

焼き物には陶土の素材や釉薬の種類の違い、また焼成温度の違いによって多種多様な特性を持ちます。

見た目の違いはもちろん、耐久性にも大きく影響します。

 

 

磁器

磁器は非常に硬くて丈夫な素材で、日常使いに最適な焼き物です。

表面は滑らかで光沢があり、上品で繊細な焼き物です。

磁器は吸水性がないため、シミやカビがつきにくく、清潔に保ちやすいのが特徴です。

また、一部の磁器は光を通すほど薄く、美しい透光性があります。

磁器の使用上のご注意

洗浄と保管: 柔らかいスポンジと中性洗剤で洗い、よく乾かしてから収納してください。

汚れの対策: 茶渋などの頑固な汚れは食器用漂白剤などでご注意の上洗浄してください。

ただし、絵付けがある場合は漂白剤の使用は避けてください。

 

陶器

陶器はその柔らかく温かみのある質感が特徴で、手に取ったときのぬくもりが感じられます。

陶器は吸水性があり、使い込むほどに味わいが増していきます。

時間と共に変化する色合いや質感を楽しめるのも魅力です。

釉薬や焼き方により様々なデザインが楽しめます。

個性的な模様や色合いに陶芸家のこだわりが見られます。

半磁器

半磁器は陶器の温かみと磁器の丈夫さを併せ持つ焼き物です。

使い心地が良く、実用性が高い特徴があります。

多様なデザインがあり、選ぶ楽しみがあります。

陶器と半磁器の使用上のご注意

 使用前の準備: 初めて使う前に水に浸しておくと、シミや汚れが入りにくくなります。

使用時の注意: シミや汚れ防止のため、使用前にぬるま湯や冷水をくぐらせてください。

洗浄と保管: 柔らかいスポンジと中性洗剤で洗い、よく乾かしてから収納してください。

※陶器と半磁器は表面に細かいヒビ(貫入)が入ることがありますが、これは特有の風合いです。

 

【装飾方法の違い】

多様な文化を取り入れてきた京都という土地柄、京焼・清水焼は幅広い装飾方法があります。

絵付け師の数だけバラエティーがあり、奥が深い世界です。

絵付けの特徴から取り扱いのご注意をご紹介します。

 

 

上絵付け

上絵付けは釉薬をかけた後に色を付けるため、鮮やかな色彩と立体感のある美しい絵柄が楽しめます。

金彩や銀彩など豪華な装飾が施されることが多く、京焼・清水焼ならではの伝統柄も多くあります。

また、多彩な色彩やデザインができて、絵付け師の個性を持つ作品が多いです。

 上絵付けの取り扱い

高温器具(電子レンジやオーブン)や食器洗浄機の使用は避けてください。

絵柄が剥がれることがあります。

金銀彩や色絵の部分は強くこすらないようにやさしく洗ってください。

 

下絵付け

下絵付けは釉薬の下に絵柄があるため、耐久性が非常に高く、日常使いに向いています。

また、高温で焼成するため、発色が鮮やかで安定しています。

数百年の下絵付けの陶磁器が鮮やかな色彩を保っているように、美しい色を長く楽しめます。

古来伝統の技法で描かれることが多く、伝統的で落ち着いたデザインが特徴です。

 下絵付けの取り扱い

摩耗による剥がれや経年劣化が起こりにくい絵付けです。

陶器や磁器などそれぞれの焼き物の取り扱いに沿ってご使用ください。

 

交趾〈こうち〉釉

ガラスのような透明感を持つ交趾釉薬を使った鮮やかな色彩と光沢感が特徴です。

日常使いのうつわでも芸術性が高く、目で楽しめる美しい焼き物です。

交趾釉の取り扱い

熱湯を急に注ぐと割れることがあるのでご注意ください。

梅干しなど酸性の強いものに長時間触れると変色することがあります。

柔らかいスポンジと中性洗剤で優しく洗い、研磨剤や硬いブラシは使わないでください。

 

 

花瓶・飾り物・置物類の取り扱い

花瓶や置物に使用されている釉薬や絵具には食器として不向きなものがありますので、食器としては使わないでください。

安定感のないものは安全に注意して置き、特に金銀装飾品は柔らかな布で軽く乾拭きして丁寧に保管してください。

 

 

 

 

焼き物の種類や装飾方法の違いによって異なる特徴と取り扱い方法があります。

正しく取り扱うことで、長く美しく使うことができます。

電子レンジや食器洗浄機などの使用の可否は各商品ページをご覧ください。

 

また、お買い上げ品にはそれぞれの陶磁器の種類と電子レンジや食洗器の使用可否のご案内を同封しております。ぜひご参考にご覧ください。